Story

 四方を湖と山々に囲まれ、外部からの接触を拒み続けてきた地。浮世から遠く隔てられたその秘境が、まだほんの一握りの者にしか知られていなかった頃、"それ"は空から静かに舞い降りた――

 時は下り現代。そんな僻土にも、いまや人の手が及び、山に隠れるようにして小さな街が築かれていた。太古の記憶は時の波にさらわれ、短い御伽として辛うじてその面影をとどめるに至っている。物言わぬ秘めやかな土地で、人々はただ平和に日々を過ごすばかりだった。

 ――数千年の時を超え、"それ"が密かに目を覚ましたとは夢にも思わずに。

 あるとき、街で「幽霊が出る」という他愛もない噂が立つ。中学生たちは「肝試しをしようじゃないか」と計画を立てるが、遊び半分だった彼らの日常はそこから急速に崩れ出していく。そして、それは単なる物語の幕開けに過ぎなかった。

 矢継ぎ早に起こる学生誘拐事件、謎の組織の暗躍、怨霊の跋扈。闇が街を覆い出し、太古の封印が解かれるとき、真実が彼らの前に立ちはだかる。「青い月」。古代の龍伝説。それは街という枠をはるかに飛び越え、この世界さえも闇に飲み込もうとしていた。彼らは怨霊の力を食い止めるため、「青い月」の復活をたくらむ機関との対決に挑む。はたして、「青い月」とは? そして古代の伝説とは一体何なのか。

 封印の鎖が解かれるとき、戦いの火蓋が切って落とされる――

inserted by FC2 system